大講義エイケイ先生の神道Q &A ④「大祓式」

Q、毎年夏と冬に、全国の神社で「大祓式」というお祭りがありますが、どういう意味があるのですか?教えてください。

A、はい、エイケイです。みなさまが生活をしていく中で知らず知らずのうちに犯してしまった罪や過ち、身に付いてしまった心身の穢れを祓い清めるための神事を「大祓(おおはらい)」といいます。宮中をはじめ全国の神社で毎年六月と十二月の年二回、その月の末日かそれに近い日に行われます。六月の大祓を「夏越し(なごし)の大祓」、十二月の大祓を「年越しの大祓」ともいいます。

平安時代初期の国家の法制書『延喜式(えんぎしき)』にも、六月と十二月の大祓が記されており、古くから行われていたことがわかります。

大祓には「形代(かたしろ)」(「撫物」なでもの、ともいい、紙を人の形に切り抜いたもの)に名前と年齢を書き、さらにその形代で身体を撫でて息を吹きかけます。そうすることにより、自分の罪穢れを移し、それを海や川に流したり、浄火で焼いたりして我が身の代わりに清めてもらいます。また、神社の境内では疫病や罪穢れを祓う「茅の輪くぐり」も行われます。

古式神道本宮 桜神宮では、大祓の日に、都内の神社でも珍しい「釜鳴神事(かまなりしんじ)」を行います。鳴動する釜の不思議な音色で全身をお浄めする神事です。ご興味がおありの方は、東京都世田谷区に鎮座する本祠 桜神宮にぜひご参拝ください(東急田園都市線 桜新町駅 下車2分)。

大祓式で頒布される「茅の輪守り」

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